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街道をゆく 2 <新装版>韓(から)のくに紀行


著者 : 司馬遼太郎
朝日文庫
朝日新聞出版 東京 2008
定価 620円+税










 司馬遼太郎の耽羅紀行は既に紹介したが、その後「韓(から)のくに紀行」も書いていることを知った。早速買って読んだ。

 私も行ったことのある慶州、大邱、行ったことのない扶余、倭館などについて書いている。司馬のすごいのは行った先々で日本との関係を深く掘り下げていることだと思う。日本と朝鮮は太古の昔から関係があったが、よくもここまで掘り下げる(知っている、読んでいる)と思う。

 その一つに沙也可(さやか)の話がある。豊臣秀吉が朝鮮に出兵した時の武将の一人が朝鮮に投降・帰化した。これを降倭というらしい。その人の名が沙也可。韓国名「金忠善」。この人が祀られているのが「鹿洞書院」。紀行文にはこの名前は出てこないが、旅行書にはこの名が出ている。私もここに行ったことはあるが、ただ建物を見て、写真を撮って帰って来ただけだった。沙也可を巡っていろんなことを司馬は言っているが、その深さ・広さに驚く。


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